2017 February 20 O町

2017 February 20 O町

2017 February 20 O町

青白い光をスパークさせながら町の中を都電がのろのろと走り、
町は電線で覆われ、
電線のない町などなかった時代から、
少しづつだが電線のない町が増殖中だ。
そんな町を歩くと空は広く広がり、
町並みも少しだけ綺麗になったように感じる。
と同時に町は漂白され、
少しよそよそしくなったようにも感じる。

2016 December 23 K町

2016 December 23 K町

2016 December 23 K町

真冬が直前に迫ったこの季節、
草や木々は葉が落ちるまでの短い時間、
各々が好みのの色に化粧をして山々を彩り、
北風の中で葉を落とし、
ごつごつとした筋肉質の節や、
幾つもに枝分かれした木々の先端の繊細な美しさが露わになる。
枝の先の先まで見通せるようになったことで、
みどりの葉に包まれ定かでなかった、
木々の樹形がくっきりと見えるようになる。
太陽を追い求めて手を差し伸べているような、
裸の木々の間を歩くことは
冬の散歩の大きな楽しみだ。

2016 November 15 O町

2016 November 15 O町

2016 November 15 O町

多くの人が行き交うターミナルの
絶え間ない離着陸の轟音がゆっくりと遠のいて行き、
音のない空間に一人で立っているような
感覚に襲われることがある。
出会いと別れの錯綜するこの場所で、
生命を持つものすべては別れという
最終地点へと向かっているのだと、
ふと思うからなのだろうか。

2016 October 25 H町

2016 October 25 H町

2016 October 25 H町

花が咲いているのを見るのは嫌いではないが、
観光のためだけに,
単一の花が広大な場所に人為的に咲いているのは、
なぜか、うら寂しく、
咲いている花もうすよごれたよう見える。
はかなげな茎がそうさせるのか、
繊細な花の揺れ具合がそうさせるのか、
コスモスだけはなぜかそんな気持ちになることはない。
自然な形の群落はもちろんだが、
人為的な大群落でも、
同じように胸の内でなにかが揺れるような気持ちになる。

秋元茂 All rights reserved.