美しい蓮の花だが、これが世界最古の種から発芽した大賀ハスだということを知ると、途端に見る目が変わってしまった。知らなければ、蓮が咲いているなと通り過ぎていたかも知れないのに、フームなどとつぶやいて、途端に同じ花が全く違って見えはじめ、立ち止まっている私がいる。自分の対峙している世界を認識するとき、いかに情報に左右されやすく、また、自分自身の下す判断が、曖昧で不確かなのかをまざまざと感じた瞬間でした。
秋元茂 All rights reserved.